Free Tibet

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サラ・ピロゼック監督の『Free Tibet』は、1997年にサンフランシスコで2日間にわたり開催された慈善興業を描くコンサート・ドキュメンタリー。その成り行きについて、スマッシング・パンプキンズのギタリストであるジェイムス・イハは、本作の中盤で次のように明言している。「何百万人ものキッズがやって来るロック・コンサートに、そうそうシリアスなものを期待することはできないよ。」そう、その通り。週末に集まった数千もの観客は、占領の事実を知らなかったし、ましてやチベットの現状に関心を持ってなどいなかった。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが政治的な怒りを爆発させ、ア・トライブ・コールド・クエストが大暴れするのを見られれば、それで充分というわけだ。このドキュメンタリーは、舞台裏や集まった人々へのインタビュー、政治面からの解説、圧政下のチベット史をつづった資料映像を織り交ぜながら進行。主催者たちの善意と、それを受け入れる無知なオーディエンス(その実態は、世界平和よりもモッシュやバカ騒ぎに興味を持っているキッズ)の双方をとらえることに成功している。ある若者はこう言い放つ――「チベット問題への関心はあるけど、長続きしないんだよね。」
この言葉は、残念ながら、上記のあらゆる事柄を扱うピロゼック監督の采配についても当てはまる。彼女の演出は落ち着きを欠き、編集も乱暴だ。好きなバンドのライヴ見たさに本作を買い求めれば、失望することになるだろう。ピロゼックが腰を据えてステージ上を映し出そうとしないので、バンドの演奏をじっくり楽しめない。1曲まるごと演奏されるのは、ビョークが魅惑的に歌う「Hyper-Ballad」とソニック・ユースの「Bull in the Heather」だけ。そのほかの曲は、インタビュー、スピーチ、無造作に挿入されるチベット史によって演奏が中断されてしまう。音楽を聴かせること、オーディエンスを啓蒙することを両立させようとした姿勢は立派だが、どっちつかずの中途半端な出来に終わってしまった。(Dave McCoy, Amazon.com)

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Free Tibet サラ・ピロゼック監督の『Free Tibet』は、1997年にサンフランシスコで2日間にわたり