透光の樹

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古都・金沢の町で、今井(永島敏行)と千桐(秋吉久美子)は偶然再会した。ふたりは25年前の苦い過去を思い出し、そして現在、厳しい生活を強いられている千桐に今井は生活の援助を申し出たことから、ふたりは激しい恋に落ちてしまう。しかし、やがて今井は末期がんの告知がなされ……。谷崎潤一郎賞を受賞した高樹のぶ子のベストセラー恋愛小説を、『絆』などの根岸吉太郎監督のメガホンで映画化。北陸の地を舞台に、激しくも濃密な大人の恋愛が狂おしくも美しく繰り広げられていく。まるで1980年代初頭の日本映画を見ているかのようなしっとりとした味わいは、やはりこの監督ならではの味わいなのだろう。主演男優の交代劇などがマスコミをにぎわしたが、結果として根岸監督の出世作『遠雷』にも主演している永島敏行は、今回も健闘していたと思う。秋吉久美子の妖艶な美しさに至っては、もう特筆ものだ。(増當竜也)

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