ヒットマン

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主人公で殺し屋志望のエリックが、思いやりがあって好感を持てる人物として描かれているため、『ヒットマン』を観るとすぐに疑問がわいてくる。エリック(『リーサル・ウェポン4』でハリウッド進出を果たした東洋のスーパースター、ジェット・リー)が冷血な殺し屋になろうとはとても信じられない、と。脚本では彼の貧しさを強調することでこうした疑問の払拭を図り、詐欺師ノーマン(香港のコメディスター、エリック・ツァン)との出会いによって親しみやすいユーモアのセンスを節操のない性格と洗練された身のこなしに調和させ、全体として娯楽作品に仕上げることに成功している。ヤクザの親分が、自分が死に値すると信じる人間だけを殺すプロの殺し屋、「死の天使」に殺される。リーとツァンが殺し屋を追いながら痛快なアクションを披露し、ノーマンが雇った弁護士の娘役、ジジ・リョンも魅力的な演技を見せる。それほど複雑ではないあらすじと、人物に重点を置いて描写しているため、アクション場面は十分に演出を施された5つのシーンに限られる。それらのシーンは洗練されたアイディアによりエキサイティングであり、また、長すぎないため飽きることもない。最後の場面では『ダイ・ハード』を真似して割れたガラスの上を歩くシーンもあるが、エンディングには必然の結末が用意されている。リーの壮大な『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明』(1991年)とはかけ離れているが、『ヒットマン』は見る価値が十分にある優れた香港の娯楽作品である。(Gary S. Dalkin, Amazon.co.uk)

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