サイボーグ009 モノクロDVD-BOX
温厚で知られる萬画家・石ノ森章太郎が、珍しく怒りを露わにしたという。「なぜ原作と、こうもイメージが違うのか?」。彼の代表作「サイボーグ009」の最初のTV化は、モノクロのアニメーション・シリーズとして製作されたが、シェイクスピアを愛する英国紳士の007が子供に変更され、ゼロゼロナンバー・サイボーグたちのキャラクターも、原作とはギャップのあるものになってしまった。原作者としては怒りを感じても当然と言えるだろう。
だが石ノ森の原作を借りた、当時の東映動画(現・東映アニメーション)のスタッフたちは今日の目で見ると、意欲的な仕事ぶりを見せている。とりわけ辻真先脚本による作品群はクォリティが高く、第22,23話の前後編「復讐鬼」は、原作にはないオリジナル作品ながら強烈な印象を残す。そのトラウマ必至のインパクトゆえ、熱心なファンの間では評価の分かれる所以ではあるが、一見の価値がある作品であることは確か。(斉藤守彦)
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