ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 作品92
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入手困難な歴史的名演!!
クライバーがコンセルトヘボウを指揮したこの演奏会の映像に関しては語りつくされた感があるが、何度見てもこの指揮者の非凡さには驚かされる。カルロス・クライバーという指揮者についてはもう語る必要はないだろう。CDでは交響曲第4番はバイエルン国立歌劇場管と、交響曲第7番はウィーン・フィルと録音したものがあるが、この映像ではアムステルダム・コンセルトヘボウ管(現ロイヤル・コンセルトヘボウ管)のすばらしさが際立つ。コンセルトヘボウがクライバーに必死に付いていこうとする姿勢が見える一方で、このオーケストラの余裕とも言える独特のサウンドも際立たせている。コンセルトヘボウは世界第一級のオーケストラとはいえ、ベルリン・フィルのような完璧すぎるサウンドではないのが特徴。聞いている者をほっとさせる独特の余裕を持つオーケストラなのだ。限界まで自分を追い込んでゆくクライバーと、コンセルトヘボウの組み合わせがすばらしい歴史的名演だ。
音の良さでも愉しめる。
画は4:3。PAL収録されたものをNTSCに変換した素材を使用していると思われ、鮮明な角の立った画になっていないが、不鮮明な感じがかえって重厚な欧州の空気を醸し出しているようにも見える。
音はL-PCM48k収録。圧縮されたDD音声とは明かに音の厚みが違う。
本作品はLDも所持しているので比較試聴をしてみたが、高中低音、音場感、僅差ではあるが、全てDVDの方が上であるように聞こえた。
禁断の果実
私が「映像」で「動くクライバー」を初めて見たのが、
今年2007年放映されたテレビ番組で、この83年収録のベト7でした。
それまでは、他の曲も含めて「音」だけの体験で、素敵だなあとは思っていましたが、
振る姿を見てしまったあの日、私は「禁断の果実」をもぎとってしまったようです。
ベト7という曲がかっこいいのはもはや当たり前、
しかし、クライバーが振ったあの日、あの演奏に感じた「幸福感」は、
自分にとって大変にショッキングでした。
語彙が乏しく、なんと形容してよいか悩みますが、
とにかくしびれてしまいましたね。
コンサート会場だけでなく、テレビも含め、自分が経験した数々の演奏会のなかでも
ああいった、心の底からの震えるほどの感動は滅多にない貴重な体験です。
困ったことにしばらくは、他の指揮者のベト7を聴いても、観ても、
あの泣きたくなるくらい幸せな体験と比べてしまって、どうにかなりそうです。
どうやら、めでたく私も「クライバー教」の信者になったようです。
あらためて、クライバーが既に鬼籍の人であること、
時間的・物理的に、彼の演奏会を聴くには遅く生まれてしまったことを
バーンスタインやカラヤン逝去の頃に感じたより一層強く、
切なく恨めしく思わざるを得ません。
知らなかったほうが幸せだったか、
否、どんなに切なくても、「恋」と同じで知ってよかった。
カルロス・クライバーを眼で聴く。
現在までの名だたる指揮者の中でも、間違いなくかなり上位にランクされる人。
あのプライドの高いカラヤンが「天才」と評した人。
気難しさからか録音や映像が少なく、鬼籍に入った現在では、眼にし耳にする機会が少ない人。
そんな天才指揮者の演奏を堪能できる数少ない機会がこのDVDです。
口元に微笑を浮かべ、時に腕を組んで演奏を眺め、時に髪の毛を振り乱しては、その髪をかき上げながら指揮する姿を初めて観ました。
コンセルトヘボウも乗りに乗っての演奏は名演の誉れ高いですが、7番の第4楽章などあまりに速くて、聴いていてヒヤヒヤしたりもしました。
それでも、カルロス・クライバーの個性的な指揮を眼で観て、名演を耳で聴くことの快感。
私にとって、非常に価値の高いDVDでした。
クライバーのファン必携!
ベートーベンの4番と7番がカップリングされて3,990円。クライバー+バイエルン国立管弦楽団の4番と、ウィーンフィルを振った5番+7番カップリングCDを持っているが、それでも買う価値は十二分にあると思った。
クライバーの躍動感にあふれた指揮は見ていてほれぼれする。実に楽しそうに棒を振っている。あれだけのスピードなのだから、あまり指揮棒を動かさないのかと想像していたが、ほんとうにものすごい速度でダイナミックに振ることがわかって驚いた。
それにしても、7番の緩急はウィーンフィルの演奏をはるかにしのぐ。あまりの速度に楽団員も必死だ。私は、どちらかと言うとウィーンフィルぐらいの速度が好きだが、とにかく、あのカッコ良さ。ファンは必見の1枚であろう。
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