マスカーニ:歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》
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一枚でオペラ二つ
オペラ映画はいまいち舞台を撮影したのより迫力に欠けるなと以前は思っていましたが、この2作品ではそんな事は全く気になりませんでした。
「カヴァレリア・ルスティカーナ」はおなじみの美しいメロディと共に美しいシチリアの景色が効果的に使われています。ドミンゴは期待以上のトゥーリッドでした。自分勝手でありながら、荒々しさ、優しさを歌と演技で見事に表現しています。そして、サンタ役のオブラソツォワがまた素晴らしい。若くないし、美人タイプでもないし、ちょっと太めなので初めは「え、これが主役?」と思っていました。でも、声は美しいし、顔ににじみ出ている悲しみ嫉妬の表情を見ていると、同情をせずにはいられなくなりました。すっかり感情移入してしまいました。脇もみんなはまり役です。
「道化師」のほうもこれまたすごい迫力でした。ドミンゴの迫真の演技はびくびくしてしまいました。こんなにも怖いとは知りませんでした。
これからも何回も見返す作品です。
ゼッフィレッリファンのマストアイテム
今までこの連作が別々のディスクとして出されていたのが腑に落ちなかったのですが、やっとひとつの作品としてタイトル化されました。
ゼッフィレッリの「映画」作品ですが、後の「椿姫」や「オテロ」ほどには完成されていません。ロケにまじってところどころスカラ座での舞台セットをまんま中継?していて急に音質が変化したり。手法的にも予算的にも、過渡期の作品なのかもしれません。
それでも「カヴァレリア」の島民が朝の洗濯に行くシーンの牧歌的な美しさはいつまでも浸っていたいと思いますし、「道化師」では全編セットなのですが、第2次大戦後?に舞台を移していてトラックが出てきたり。ちょっとしたレアリスモ映画のように魅力的です。
どちらもドミンゴの最盛期の記録としても貴重です。この人を超える道化師歌いはもう現れないのでは?と思える名唱。やっぱりこの2作品は映像で!
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