Rockin the Globe Live (Ac3 Dts)

Rockin the Globe Live (Ac3 Dts)

Rockin the Globe Live (Ac3 Dts)

シェリル・クロウのファンで、奇をてらわないコンサート・ビデオをお探しの方は、この83分間の演奏記録を選べば間違いない。1999年初頭に行われた、アルバム『Globe Sessions』に伴うツアーの期間中に収録されたものである。黒いレザー・パンツ、黒いストリング・ストラップのトップで登場するシェリルは、貫ろく充分でプロフェッショナルそのもの。スタジオ演奏並みの正確さで全15曲を披露してくれる(うち9曲は『Globe Sessions』から)。好意的だが妙におとなしいオーディエンスをものともしていない。(自動車都市として名高いデトロイトだけに、この夜はひたすら空ぶかしをしていたのだろう。)アコースティック・ギターからベース、エレクトリック・ギター、ハーモニカ(「It Don't Hurt」にて)、そして最後にはピアノ(この上なく見事に演奏される「Home」にて)に手を伸ばす彼女の音楽的手腕は恐ろしいまでに達者で、さすがはグラミー受賞者と言いたくなる。腕の確かな6人編成のバンド(ギタリストのピーター・ストラウドとバイオリニストのロレンザ・ポンセは表彰もの)を率いるシェリルは、いざとなればロックしまくる。とりわけ「Riverwide」と「If It Makes You Happy」における白熱のジャムは圧巻だ。しかし、やはり彼女の本分を感じさせるのは、より繊細なパッセージを持つ「Am I Getting Through」、「The Difficult Kind」、「Stong Enough」、それに前述の「Home」だろう。このうち、アンコールとして演奏される「Home」では、ステージ上に設置された半透明スクリーンに田園風景が投射され、ビジュアル的にも雰囲気いっぱいだ。
シェリルは、クロージングを飾るロックなチューン「Mississippi」をボブ・ディランに捧げている。人気の高いヒット曲がいくつか抜けているとはいえ、特筆すべき公演であることに変わりはない。カメラ・ワークは絶妙で、編集は小気味よい。VHSで見るぶんには申し分ないが、DTS仕様のDVDとなると少々難がある。オーディオ・マニアが当然のごとく期待する、臨場感あふれるダイナミクスが欠けているからだ。だが幸いなことに、コンサート自体は文句のつけようがない。録音状態は鮮明で、丁寧にミックスされている。この素晴らしいツアー中に、シェリルは間違いなくもっとイキのいいギグをやっているはずだが、親しみやすいステージと元気いっぱいの一流バンドに恵まれたこの夜は、カメラに収めるにはもってこいだった。(Jeff Shannon, Amazon.com)

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