ブラックマジック M-66

ブラックマジック M-66

ブラックマジック M-66

「攻殻機動隊」の士郎正宗が、自らの作品を監督したオリジナルビデオアニメーション。
軍用機が森林に墜落、積み荷だった人間型ロボット兵器のM-66がそこから脱走し、テスト用のターゲットとして設定されていたマシュー博士の孫娘、フェリスを執拗に追い続ける。機密を守るために軍は極秘でM-66を追跡するが、唯一フェリスの居場所をかぎつけたジャーナリスト・シーベルも独自に彼女を救出に向かう。
士郎正宗ならではの細部に凝った設定、張り巡らされた伏線を堪能しつつも、同時に極めてシンプルなストーリーがしっかりと描かれているために先入観なしで楽しめる佳作となっている。映画『ターミネーター』を彷彿とさせるクライマックスのアクションシーンはほんとに見物!(田中 元)

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■士郎正宗氏自らの監督による原作のアニメ化、アクションシーンが○

『アップルシード』や『攻殻機動隊』など未来的センスで芸術的なまでに細かく描き込まれた描写と、コマの外に書かれた作者の魂の叫び的注釈が特徴の士郎正宗氏による初期作品集『ブラックマジック』のうち、「ブービートラップ」のエピソードを元にOVA化された作品。

人型軍用ロボットM-66を積んだ軍用機が墜落、暴走したM-66が脱走し、テストパターンとして登録されていた開発者の孫娘を執拗に追いかけるという「追いつ追われつ」的ストーリー。原作にはなかった「孫娘フェリスの逃亡劇」と、主人公の一人「ジャーナリストのシーベル」の存在が、単発作品としてのOVA「ブラックマジック」のメリハリをつけている。

ビジュアル的に(今のアニメと比べると)今ひとつというところもあるが、ストーリーの巧みさ(特に登場人物間の思惑や駆け引きのリアルさ)、動きの良さなどは今現在見直しても十分に評価できるシロモノ。総監督や絵コンテ切りなどまで行う形で参加した士郎正宗氏の努力は十分に報われているとおもわれる。

ただ難をいえば、アクションシーン以外での表現や、一部声優のスキルの「高さ」。画竜点睛を欠く、ではないが、すべてにおいて完璧なものを求めるのは、やはり贅沢に過ぎるのだろうか。ということで★は四つ。

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動きが良い。

動きが良い。
細かいところでは、不満もあるけれど、まあ満足。
暴走したロボットVS取り押さえる軍隊の構図で、
どちらも最善の対応をしている、のが凄い。
当時のOVAではピカイチの作品。

引越のお知らせハガキ

自ら参加しても失敗。

数少ない士郎正宗原作のアクションのみ映像化成功例。ただし、劇中のアクション以外の演出に関してはこの当時の北久保監督の力量不足と判断するしかない。それに対して、沖浦作監がこの映像化の要であった事も判り、二人の現在を考えると大変興味深い。それにしても最大の地雷は、榊原良子、永井一郎、小川真司、頓宮恭子、塩屋浩三、ついでに水島裕のそうそうたる声優陣の中にあってフェリス役の当時新人声優、横山智佐の大根ぶりだろう。この演技では、正に興醒めそのものに成り下がってしまい、観るに耐えない。完全にミスキャストで作品の質を予想以上に低下させている。士郎正宗原作のアクションオンリーOVAとして観れば、かろうじて及第点だが、総監督、脚本、絵コンテまで自ら切り、意欲的に製作に参加したにも拘わらず、これ以降士郎正宗が直接アニメ化にかかわっていない事実は、モチは餅屋で、動画を扱う事が静止画のそれと別次元な事実を本人自ら認識し、明らかな失敗作だったと認めた証拠と見るべきで、そのような失敗作に五つ星は原作者に対して全く失礼と考え、一つ星とした。なお、士郎正宗の原作のテイストが一番良く出ていると云えるが、原作者が参加してそれがなかったらそれこそ大問題であり本末転倒以外に無い。59点

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これぞ士郎正宗の世界

士郎正宗のマンガはいろいろアニメ化されていますが、彼の世界観・デザイン・雰囲気が完全に残っているのは、この作品だけと思っています。
他のアニメはすべて監督の世界観・イメージに塗り替えられてしまっていますが、これは氏みずから関わっているだけに雰囲気が壊れていません。

マニアックなまでの特殊部隊の動き、画面上の情報量の多さ、雑然とした雰囲気、登場人物の感情豊な動き、キャラクター・メカ・建築物のデザイン等々・・士郎正宗のモノです。
残念なのは、なにぶん古い作品のためアニメのレベルが、いまひとつな事です。ですが、攻殻機動隊などの作品を見て不満が残った方には、ぜひ見てもらいたい作品です。

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SFアクション映画の傑作

 OVAという形式の比較的初期に製作された中篇だが、SFアクション映画として、驚くべきことに最高傑作の一つ。時期的にはターミネーターの後追いだったと思うが、ロボコップ、マトリクス等一連の同ジャンル作品の精髄と言える。特筆すべきはその緻密かつ「人間離れした」アクション設計とリアリティの追及である。

 まずアクション。硬い外殻と軟らかい関節を持ち、小柄ながらも途轍もない重量とパワーを秘めたアンドロイド達。士郎正宗は極めて厳格かつ大胆にその可動パターンを構想し、前代未聞の動きの数々を引き出して見せる。人間ではあり得ない縦の動きと落下質量、人体を貫き樹木を粉砕する拳、拳法の達人のようで居て、実は冷たい兵器の選んだ力学的最適軌道に過ぎない立ち回り。歩くだけで砕ける床やひしゃげる鉄製ステップ。こうした工学的な正確さについて本作を超える作品は未だ出ていないのではないか。

 そしてリアリティ。ヒロインや軍人、科学者達など多くの人物が登場するが、彼らは普段は別の生活や職務を持ち、たまたまこの事件に巻き込まれたに過ぎない。従って彼らは事件に立ち向かいつつも従来の日常をも継続している。画面内に複数人物が居れば多くの場合その数だけの演出フォーカスとマイクがあり、彼らは重なるように会話を続ける(このように複数の異なる会話が同時進行する演出は、解り易さを優先する一般の芝居や映画では余り見られないものだが、作者は視聴者が追随できる限度を弁えており、その手前でセーブしている)。シンプルなストーリーながらも、それらの細かな芝居を通じて彼ら一人一人の性格関係、そして世界設定の拡がりが垣間見られる。

 本作を原語で鑑賞しそのテーマについて想い巡らすことのできる我々は幸せである。作者は以後漫画媒体に戻り、今後も映画製作に携わることはもう無いであろうが、彼が描く漫画の裏にどのようなイマジネーションが働いていたのか、その片鱗を伺わせてくれたという意味でも貴重な作品だと思われる。

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ブラックマジック M-66 「攻殻機動隊」の士郎正宗が、自らの作品を監督したオリジナルビデオアニメーション。 軍用