ロミオの青い空(3)
時は19世紀後半。スイスの小さな村に住む少年ロミオは、人買いに買われ、イタリアのミラノで煙突掃除夫として働くことに。道中で出会った少年アルフレドとやがて再会し、2人は固い友情で結ばれる。煙突掃除夫の少年たちをおびやかす不良少年「狼団」に対抗すべく、彼らは「黒い兄弟」として団結する…。リザ・テツナーによる原作をアニメ化した、「世界名作劇場」21作目、1995年の放送作品である。
今ふうに言えば「ストリートに生きる少年たちの友情と抗争の物語」というところか。若干ハードな設定ではあるものの、演出やストーリーの構成などの面で古きよき「世界名作劇場」の世界に“原点回帰”しようとした様子が感じられる、丁寧なつくりの作品である。終盤には「実はアルフレドは貴族の血をひいており…」といういかにも「世界名作劇場」らしい展開も待っている。ただ、「ロミオの青い空」というタイトルは、この意外に硬派な物語にはいささか軟弱すぎたかもしれない。
主人公ロミオの境遇は悲惨だが(「小公女セーラ」以来の“貧しさゆえの虐げられキャラ”である)、常に前向きな気持ちを忘れないその姿は頼もしい。そして何より、「誰もが自由に学び、自由に生きる時代をともに作ろう」と誓い、お互いを高めあう、ロミオとアルフレドの友情のすがすがしさがこの作品の一番の見どころだ。(安川正吾)
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